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作品づくりのための池坊花鋏。全長6寸の通常より刃が長い穂長の鋏です。池坊本家の前で、華道家たちを支えてきた本家御用達店(本家の前)イチオシの花鋏です。
金高刃物老鋪といえば、知る人ぞ知る京都で七代続く池坊本家御用達店。華道道具を筆頭に、数多くの刃物を取扱うことでも知られています。その金高刃物老鋪ブランドの教授用・作品用の花鋏が当商品の池坊花鋏・穂長6寸です。
穂長とは、刃の部分が一般的な花鋏よりも長いもので、その中でも6寸のものは標準よりもやや長めのサイズとなります。当店で販売している穂長5.5寸よりも、やや重量感がありますが、太めの茎や枝もラクに切ることができます。
鋼には、安木鋼の青紙鋼を使用。持ち手部分も鋼のため、軽くて丈夫なつくりとなっています。黒打の持ち手は、使い込むごとにピカピカになっていき、時が経つごとに使い手だけの風合いを醸し出していくことでしょう。
京都の鋏の良さは、使い込むごとに鋏が育つこと(京都の言葉で「調子が良くなる」と言います)。カシメの具合や刃の付き方が使い手の習慣や手癖に応じて調子が良くなっていく京都ならではの鋏です。
華道を楽しみ続けるなら、いつかは出会いたい本物の花鋏です。
製品スペック
<基本構造>
・形状=池坊
・刃の鋼材=安木鋼 青紙2号
・地金=軟鉄
・利き手=右利き用
・柄=青紙2号
・仕上げ=黒打ち
・生産地=日本・京都府京都市
・生産者=金高刃物老舗
<製品バリエーション>
商品 | 有効刃渡 | 全長 |
肩幅 |
正味重量 | 配送重量 |
6寸・青・右 | 約78.5mm | 約183mm | 約51.5mm | 約145g | 約245g |
5.5寸・青・右 | 約72mm | 約166mm | 約46.5mm | 約135g | 約235g |
※刃長は刃先から股の箇所までの長さです(カシメまでではありません)
※肩幅は持ち手の一番膨らんだ箇所を測定しています
<構造・素材>
当花鋏は、持ち手と刃が青紙2号でできており、刃の裏側に軟鉄を鍛接した形状となっています。合わせ刃物の強さを、鋼の質感の持ち手で体感でき、他の鋏よりもと軟鉄を鍛接で合わせた片刃二層構造となっています。合わせ刃物の特徴は、高硬度の鋼を柔らかい軟鉄と合わせることで、大きな割れを防げること。そのため、鍛治師は刃となる鋼部分の加工に注力でき、良い刃物が生まれやすいことが挙げられます。ただ、刃は硬度を上げると脆くなるため、用途以外のものを切ったりこじるなど無理をすると欠けてしまうことにご注意ください。(この特性は、当包丁の特性ではなく、鋼や刃物の一般的な特性です。鋼の特性をご存知の方のみお買い求めください)
<研ぎ・仕上げ>
黒打ちの落ち着いた風合いをお楽しみいただけます。鋏の研ぎは特殊なので、当店でお買い求めになられた初心者の方は、ご自身で研がずに、金高刃物老舗もしくは当店に研ぎの依頼をしてください。※熟練者の方でも、刃の裏は研がないでください。合わせが悪くなります。
この製品の作り手
金高刃物老舗 山田佳孝 氏
金高刃物老鋪は、京都で七代続く刃物商・鍛治師・研師。長男の山田和宏さんが研師を継ぎ、次男の山田佳孝さんが鍛冶職人を務めています。記録が残るだけで200年、当時は日本剃刀の鍛冶屋を営んでいたと伝えられ、それ以前は飛騨地方において藤原金高の名で刀鍛冶を営んでいたと伝えられています。
店鋪・鍛冶場の前には、最古で最大の会員数を誇る華道「池坊」の本家・発祥の地「紫雲山頂法寺(京都市中京区・通称六角堂)」があり、池坊本家御用達の同店には、道具を買い求める人が多数訪れています。
鍛冶場は店内の奥にあり、佳孝さんの手によってさまざまな道具が日々、生み出されているとのこと。ハーブ切鋏、画家とのコラボレーションから生まれた鉛筆削り、海外の音楽家にも愛用されているリード削りなど、アイデア商品も多数。老舗と新進気鋭の両面を持つ鍛冶屋として注目を集めています。